フィリップ・マーロウ③:その男、スタイリッシュにつき

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ハードボイルド

フィリップ・マーロウと謂えば、酒好きで煙草のみで皮肉屋で、結構、グダグダにくたびれた感じもするのだが、実は、スタイリッシュで素敵なのである。

さらば愛しき女よ

例えば、コーヒー。無類の珈琲好きである。

私は足台に脚をのばして、深い椅子に半ば腰をかけ、半ば横たわっていた。私はブラックのコーヒーを二杯飲んでから、ウィスキーを一杯のみ、半熟の卵を二つとトーストを一枚焼いて食べ、それからコーヒーにブランディを入れて飲んだ。

さらば愛しき女よ

ロバート・ミッチャムが爺さん的なフィリップ・マーロウだとしても、そこもナカナカ絵になるのだね。意外と。シニアなスタイリッシュなマーロウだ。

バーボンだけさ俺の手に残ったものは……いつもと同じことよ
愛していたぜ…けだるい紫煙の中で私立探偵マーロウはもがいた!
次々と起こる殺人事件を背景に人間のやさしさをきらめかせるチャンドラー文学の傑作を映画化!

【ストーリー】
ジョー・ディマジオが連続安打の記録を伸ばす中、私立探偵フィリップ・マーロウ(R・ミッチャム)は、家出娘を両親に渡した現場を見ていた大男のムース(J・オハローラン)から、かつての恋人ベルマを探してほしいと頼まれる。ムースは単独で銀行を襲い、7年間刑務所に入っていた。
ベルマがかつて働いていた店に向かった二人はそこが今は黒人の店に様変わりしていることを知る。店のボスに銃を出され、奪って撃ち殺してしまったムースを逃がしたマーロウは、ベルマを探し出すことを決める。
前の店主の妻、ジェシーを経由してベルマの写真を手に入れたマーロウは、ベルマが精神病院に入院していることを知る。しかし、ムースは写真を破り捨て、ベルマは別人だと言い残す。
その夜、マーロウのオフィスにマリオットという男が現れ、奪われた翡翠のネックレスを今夜、取り返しに行くのに同行してほしいと依頼する。現場に行ったマーロウは後ろから頭を一撃され、気付いた時にはマリオットは殺されていた。
翡翠のコレクターで有力者のグレイル判事の家に聞き込みに向かったマーロウは、判事の美しい妻ヘレン(C・ランプリング)と出会う…
1940年代のLAを舞台にけだるい雰囲気の中、チャンドラーの世界観を描ききった傑作ハードボイルドが初のブルーレイ化。

商品内容

大いなる眠り

例えば、トレンチコート。

冬のはじめなのに、こんなに強い雨はまだ早すぎる。私はからだをもんでトレンチコートを着ると、一番近いドラッグ・ストアへ突進しウィスキーの二合びんを買い、車へ帰って、あたたかくいい気持ちになるまで飲んだ。

大いなる眠り

大いなる眠りにつけば、それらは関わりのない事だ…
『さらば愛しき女』に次いで、ロバート・ミッチャムがフィリップ・マーロウが好演。

ある日、ロンドン郊外に住むスターンウッド将軍(J・スチュワート)の家に招かれた私立探偵マーロウ(R・ミッチャム)。道中ものすごいスピードで抜いていったジャガーを運転していたのは、将軍の次女カミラ(C・クラーク)だった。大富豪の将軍は、本屋を営むガイガーからカミラの件で脅迫されており、その解決をマーロウに依頼した。帰り際に、長女のシャーロット(S・マイルズ)が現れ、1ヶ月前に失踪した夫リーガンの捜索を依頼されたのかと聞いてきた。
ガイガーの古書店を訪ねたマーロウは、裏でエロティックな本を貸していることを突き止める。ガイガーの家を見張っていると、カミラのジャガーが前に止まった。家の中から銃声が聞こえ、マーロウが進入すると額を撃ち抜かれたガイガーの死体と全裸で写真を撮られ、茫然自失となっているカミラの姿があった。
翌朝、オフィスでシャーロットがマーロウを待っていた。カミラのヌード写真を取り戻したいなら今夜中に1万ポンド払え、という脅迫が届いたことを伝える。シャーロットは1万ポンドは、カジノの経営者マース(O・リード)に相談すると言う。マースの妻とリーガンが駆け落ちしたため、両者の間には義理がある様子だった。
錯綜した人間模様と愛憎、そして欲望。その渦中に投じられたマーロウが謎の核心に迫っていく。豪華キャストで描くチャンドラーの名作ブルーレイがスペシャル・プライス盤で再登場。

商品内容

ロング・グッドバイ

例えば、ウィットとやせ我慢。

さよならを言った。タクシーが去っていくのを私は見まもっていた。階段を上がって家に戻り、ベッドルームに行ってシーツをそっくりはがし、セットしなおした。枕のひとつに長い黒髪が一本残っていた。みぞおちに鉛のかたまりのようなものがあった。

フランス人はこのような場にふさわしいひとことを持っている。フランス人というのはいかなるときも場にふさわしいひとことを持っており、どれもがうまくツボにはまる。

さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ。

ロング・グッドバイ:村上春樹訳

エリオット・グールドがフィリップ・マーロウをスターにしたのだ。実は。

●解説
レイモンド・チャンドラーが生んだハードボイルド小説の最高傑作を、名匠 ロバート・アルトマンが独自の解釈で映像化! 全米公開から45年、今なおカルト的な人気を誇る異色作が、特典映像満載で日本初Blu-ray化!
日本では「長いお別れ」(清水俊二 訳)として親しまれ、2007年には村上春樹の新訳版「ロング・グッドバイ」が出版されて新たな読者を獲得したレイモンド・チャンドラーの「The Long Goodbye」は、ハードボイルド小説として随一の人気を誇る傑作である。1950年代を舞台としたこの物語に、ロバート・アルトマンは70年代的なアレンジを加え、独自の解釈で映画化。賛否の別れる異色作となったが、一方で熱心なファンを獲得した。主人公の私立探偵フィリップ・マーロウを演じるのは、『M★A★S★H マッシュ』『ナッシュビル』といった一連のアルトマン作品や、『破壊! 』『カプリコン・1』などで知られ、70年代当時は「TIME」誌の表紙を飾るほどの人気を博したエリオット・グールドだ。
日本初のBlu-ray化に際し、90分以上の特典映像を収録。特典DISCには、アルトマン監督とグールド自らが本作を語る“リップ・ヴァン・マーロウ”を始め、撮影のヴィルモス・ジグモンド、アルトマンのドキュメンタリーを製作したデイヴィッド・トンプソン、チャンドラーの伝記作家トム・ウィリアムス、犯罪小説作家・評論家のマクシム・ジャクボウスキーといった関係者や識者が、あらゆる角度から作品の魅力を解説するインタビュー映像が。本編DISCには、根強いファンの多い「月曜ロードショー」版日本語吹替音声も収録している。

●物語
ある朝、私立探偵フィリップ・マーロウは警察に身柄を拘束された。彼の友人 テリー・レノックスが妻を殺害し、逃亡―マーロウがそれを手助けしたと疑われてのことだった。厳しい尋問をだらだらとやりすごしていたマーロウだったが、思いがけず釈放されることに。聞けば、レノックスは妻殺しを自白する遺書を残し、自殺したのだという。釈然としない思いを抱えるマーロウ。そんな彼のもとに、失踪した人気作家ロジャー・ウェイドの行方を捜してほしいという依頼が。調査に乗り出したマーロウは、意外な事実に出くわし…。

商品内容

日本版:ロング・グッドバイ

例えば、浅野忠信の日本版『ロング・グッドバイ』。

フィリップ・マーロウが浅野忠信。テリー・レノックスが綾野剛だ。NHKも面白い孤高の探偵、フィリップ・マーロウを作ってくれた。ナカナカ、渋いぜ。


ロング・グッドバイ DVD-BOX

レイモンド・チャンドラー原作のハードボイルド小説を浅野忠信主演でドラマ化したBOX。私立探偵・増沢の事務所に、数ヵ月前に知り合った保という男が血まみれで現れる。台湾に逃亡するという彼を車に乗せ、港まで送る増沢だったが…。全5話を収録。

商品内容

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