僕は知っている。とてもオソロシイことを。
その人の笑顔の向こうに、全く違うとても怖い顔がある。
僕は知っている。とてもホホエマシイなことを。
彼女は、誰も知らないうちに朝早く来て、皆の机や周りを綺麗にして静かに仕事に向かう。
僕は知っている。とてもフビョウドウなことを。
自分のことしか考えない人が偉そうにして、他人のために努力している人が頭を下げている。
僕は知っている。とてもステキナカゼガフクことを。
その人が、陽ざしの中を笑顔で歩いてくる。
僕は知っている。とてもカナシイことを。
多くの人が他の人の悪口を言い、他の人が他の人の悪口を言う。
僕は知っている。とてもアリガタイことを。
こんな僕なのに、何も言わずに、父さんも母さんも深く愛してくれる。
僕は知っている。とてもスガスガシイことを。
あの人は群れないのに、人を優しくみつめ、しっかりと前を見ている。
僕は知っている。とてもハズカシイことを。
その人達は職位の高い人に媚びへつらうのに、職位の低い人を無視する。
僕は知っている。とてもザンネンなことを。
知っている楽しいことを増やしたいのに、嫌なことが何故か増えていく。
僕は知っている。とてもダイジなことを。
僕の前を逝ってしまった人を忘れないなら、僕の中にその人は生きている。
僕は知っている。とてもダイジなことを。
僕が笑うと、その人も笑うことを。
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