夢の中で：夢占い

近頃あまり夢を見ないので、夢を見ることに全身集中をすることにした。そもそも夢を見れなくなっているのは、継続して長時間眠ることが出来なくなったためであるのではないかとも思っている。これは明らかに老化によるものではないかと考えているし、日中の水分の取り過ぎによるものではないかとも考えていて、特に朝起きて作るコーヒーもチタンカップに入れて結構飲んでいるし、そんなこんなで、膀胱が膨らんで「おしっこ」に起きてしまうのが一番の要因なのではないかとさえ感じてはいる。

そういう俺は断続的な睡眠で、日中いつもウツラウツラしていて、どうにもこうにも、ちゃんとした大人の生活をしている感じもない。仕事が楽だから、なんとかどうにかなっているのだが、多分仕事は本当は大変に厳格に厳しいものであるのに違いなく、根がこんな感じなので、軽く流しているというのが実態なのである。つまり、仕事は楽ではないのだが、軽く俺は流していて、だから、俺には重要な仕事は回って来なくて、いつの間にか、出世とは程遠い存在になっていたのである。要は仕事が出来ない人間として分類されているわけであるが、それなりの給料をもらえているのであれば、こんな感じで良いんではないかと思っており、それはそれでそのポジションを得れると、それはそれで幸せなのである。仕事というものはそこにいる人の多分２割の優秀な人がこなしているというパレートの法則はそうなんだろうなとつくづく思う次第なのである。残り８割の人間達はじっくり自分の役割を十二分に理解して、仕事を進めるべきなのだが、実はこの８割の人間のうちの７割近くの人間が何故か自分は２割の方にいると勘違いしているのだから、困ってしまうことになる。俺の会社でも、俺のように自分のポジションを理解して仕事をしている人は本当に少なくて、２４時間頑張っている８割分類の人が多いのである。ウーム、本当に偉いよなって思うのだけれど、でも、大変じゃないと心配もしてしまう。この俺。

そういうわけで、俺は全く持って、仕事のストレスから夜眠れなくて夢を見れなくてということは全くないのだが、何なんだろうね、このいい加減さは。まあ、それは良しとさせてもらって、夢の話だよね。そうそう。全集中で夢を見れるかって、ところだよね、大事なところは。

それで、俺は、全集中で、夢を見るために、自分の眠りの体制をしっかり作ることにしたのだった。考えてみれば、自分で夢を意識的に見るために自分のスリーピング状態を最高のものにもっていくことなど一度も今までなかった。若い時には、意識などせず、無意識に夢を見ていたのである。だが、これも思い起こせばの話になるが、俺の夢は昔から、今一つ、素敵じゃなかったんだな。本当に。話はあっちこっちに飛ぶのだが、そうなのだ。俺の夢は希望に満ちたものではなかったな。

その夢群達は、爽やかでなかったし、明るくなかったし、楽しくもなかった。夢を見て笑っていたなんてことはなかったのではないか？幸せな夢を見る人達がいることは知っている。女優が確か昔に言ったことがある。カラーで夢を見ると。空中をスーパーマンのように飛べる夢も良く見ると。俺には、その両方ともない。そのようなシネマな夢を見たいと若い時に願ったこともあったが、ついぞ、そのような夢に出くわしたことはない。

可哀想なのである。夢について、友人や家族とも話をしたことがない。どんな夢を見るのかについてだが。何故か、そういうことをしてこなかった。それは、自分の夢が今一つスッキリしない嬉しくないものだったことが一番起因しているのは間違いない。

俺の夢は、全体的には、失敗系のドラマというかストーリーが多い。入学試験で鉛筆を全て折ってしまうとか、大学の期末の試験時間中、ゼミの教授がずっと横に立って俺がカンニングをしないか見つめているとか、約束の時間に遅れるとか。どういうこっちゃいな。サッカーで華麗なフェイントやシュートを決めるとか、絶世の美女に好かれるとか、山の上で満天の星を眺めながら焚火をしてテント泊するとか、そういう素敵な夢を見ない。どうしても。